薄型ローエンドノート
本日大須アメ横メガタウン1Fの某中古PCショップにてASUS Vivobook E200H(A)を保護してまいりました。本機はAtom SoC x5-Z8300を搭載した2016年発表のローエンドノートです。仕様は「こちら(PDF)」
故障箇所なし:
本機の動作を確認していますが故障箇所は無いようです。性能の低さに我慢できずジャンク扱いで投売りされた可能性あり。ですが言うほどパフォーマンスは低くないように感じます。搭載メモリが少なく使用場面が限定されるだけのようです。
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価格は9800円(実際は8800円+税)
必要最低限の機能
本機はSoCに4コアAtom、メモリは2GB、ストレージは32GBとWindows10 Home 64Bit版がインストールされておりPCとして最低限の仕様です。またストレージが本機シングルスレッド性能の低さによりアクセス速度が非常に遅いようです。(USB2.0接続のHDD並みの遅さ)
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本機外観。薄型でスッキリしています。
4コアのAtom SoCが搭載されていますがお世辞にも使い勝手が良いとは言えません。すべてはストレージの遅さが原因のようです。ですがBay Trail世代のSoC(N2815など)と比べるとコア数とメモリスピード、グラフィックス性能で本機の方が良い動きをしているように感じます。
内部
内部はタブレットPCに大きめのキーボードと開閉式液晶画面を付けたような構成で、本体の大部分がバッテリーというちょっと笑ってしまうような構成です。
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内部。大部分がバッテリースペース(笑)
マザーボード
本機のマザーボードを取り出してみました。構成部品は少なめでキーボードのアルミ板でSoCの放熱をしているほど低発熱の様です。
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マザーボード表面。SoCとメモリ、ストレージがあります
メモリはDDR3L-12800 2GB シングルチャネルです。メモリチップがマザーボード表裏に2個づつ、計4つ付いてます。ストレージはeMMC 32GBでWindows10がプリインストールされていましたがバックアップを取った後、初期化しています。
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マザーボード裏面。電源関連とI/O部品が少々
改造
本機はパフォーマンスチェックする間も無く我が家流のPCに改造されるのでした(笑)
改造箇所:
・カメラとマイクを無効化(接続ケーブル撤去)
・バッテリー撤去(制御基板は残します)
・分解後内部清掃
・USB3.0 TypeAコネクタ撤去
・USB3.0側5V電源部小改造
・USB3.0接続M.2 SATA SSD変換基板内臓(2280タイプが取り付け可能)
・筐体USB3.0コネクタ部メクラ処理
・USB3.0部の筐体に追加のシールド処理
・スピーカーケーブル取り外し(コネクタ抜き)
・電源線に延長ケーブルをマザーボードに直付け(電源入力容量増量の為)
・BIOS バージョン303にアップデート
本機の欠点
・電源アダプタ容量不足
USBバスパワーを満足に供給できない
電源容量増量でUSBバスパワー問題解消
・UEFI BIOSが64Bit専用で32Bit OSがインストールできない
・Windows10再インストール中キーボードとタッチパッドが効かない
致命的(笑)。USB接続マウス、キーボード、USB2.0 HUBなどを用意しないとWindows10のクリーンインストールができません。
・eMMCのアクセス速度が遅い
セキュアブートを切り、Windows10のDefenderを無効化すると多少使えるようになります。
・液晶パネルがグレア(映り込みあり)
動作について
本機はAtom SoCを搭載することで低消費電力と小型軽量を実現していますがCore CPU搭載PCには遠く及ばないほど非力なPCです。ですが4コアあるので一般的なWEBブラウズや動画再生などは問題なく実行できます。ストレージのアクセス速度が遅いため各所で「もたつき」が発生するのは本機の仕様ということになります。ですがWindows10の設定次第ではかなり軽減できるようになります。
アンバランスなSoC
本機に搭載されるAtom x5-z8300というSoCは4コアのAtom CPUに12EUのグラフィックス、PCに必要な基本デバイスを1チップに内蔵した構成です。ですがCPU1コアの性能が低いわりにグラフィックス機能を強化したため「CPUの鈍足さでグラフィック性能が生かしきれない」製品になっているように感じます。グラフィックス機能の強化の影響がパフォーマンスだけでなく発熱に出てきます。また初期ロットのSoCではIntelが提示したリファレンス電源回路に問題があり、かなりの初期出荷製品(PC)に何かしら不具合が発生していたのも事実です。(電源設定で高パフォーマンス状態では動作させられないなど)
本機では発熱による不具合が無いかわりに付属ACアダプタの容量が低いという不具合が発生しています。ですが電源アダプタを高容量の製品に交換すれば解決できるレベルです。
OSの選択肢がない
本機のUEFI BIOSの仕様で64Bit版OSしか起動できないように細工されています。本来ならメモリやSoCのスペックから32Bit版OSの選択肢があって然りなのですが後になって同機種、同型番で搭載メモリ4GB版の同機を発売した経緯があるASUSの正気を疑うレベルの製品でもあります。
動作可能OS
・Windows10 Home 64Bit
OSインストール時にASUS掲載の本機用ドライバの一部が適用できないなど不具合も多数見受けられる。中でもチップセットドライバがインストーラーからインストールできないのはまったくもって不具合以外何者でもないように感じます。
動作不可能OS
・WindowsToGo(パフォーマンス不足で実用的ではない)
・Windows 32Bit版(MBRとUEFI起動ができない)
・RemixOS 64Bit版(メモリ不足で不具合発生)
・RemixOS 32Bit版(起動不可)
ゲームパフォーマンス
Windows7時代の2Dのゲームがほぼ動作可能です。3Dゲームに関してはAtom SoCのパフォーマンスではフレームレートが出ずに満足なプレイは難しいと思います。グラフィックス性能はけっこうがんばると思うのですがCPU性能が台無しにしているようです。ただ3D機能は使うが2Dのゲーム(フレームバッファとテクスチャを使用するゲーム)ではフレームレートを秒間30フレームに設定することで問題なく動作する製品も多いです。
Windows10インストール時の注意
本機にWindows10をインストールする際の注意と必要なものをメモします。
・USB接続のHUBと同じくキーボードとマウス、Windows10インストールUSBメモリ
上の3つが同時に動作できないとWindows10インストール時に本機内臓のキーボード、タッチパッドが動作しないためインストールに支障が出る。
・デバイスドライバはチップセットドライバとATKPackage、GPIO、TXEIを用意(ASUSのHPよりダウンロード)
それ以外をインストールするとタイミングによっては誤動作を起こしWindows10の動作に支障をきたす。
・チップセットドライバはDriverフォルダ内の各デバイスを手動でインストールする必要がある
Setupがまともに動作しない
・ATKPackageはWindowsUpdate完了後にインストールする
特定のKBが無いと言われてインストールできない
本日大須アメ横メガタウン1Fの某中古PCショップにてASUS Vivobook E200H(A)を保護してまいりました。本機はAtom SoC x5-Z8300を搭載した2016年発表のローエンドノートです。仕様は「こちら(PDF)」
故障箇所なし:
本機の動作を確認していますが故障箇所は無いようです。性能の低さに我慢できずジャンク扱いで投売りされた可能性あり。ですが言うほどパフォーマンスは低くないように感じます。搭載メモリが少なく使用場面が限定されるだけのようです。

価格は9800円(実際は8800円+税)
必要最低限の機能
本機はSoCに4コアAtom、メモリは2GB、ストレージは32GBとWindows10 Home 64Bit版がインストールされておりPCとして最低限の仕様です。またストレージが本機シングルスレッド性能の低さによりアクセス速度が非常に遅いようです。(USB2.0接続のHDD並みの遅さ)

本機外観。薄型でスッキリしています。
4コアのAtom SoCが搭載されていますがお世辞にも使い勝手が良いとは言えません。すべてはストレージの遅さが原因のようです。ですがBay Trail世代のSoC(N2815など)と比べるとコア数とメモリスピード、グラフィックス性能で本機の方が良い動きをしているように感じます。
内部
内部はタブレットPCに大きめのキーボードと開閉式液晶画面を付けたような構成で、本体の大部分がバッテリーというちょっと笑ってしまうような構成です。

内部。大部分がバッテリースペース(笑)
マザーボード
本機のマザーボードを取り出してみました。構成部品は少なめでキーボードのアルミ板でSoCの放熱をしているほど低発熱の様です。

マザーボード表面。SoCとメモリ、ストレージがあります
メモリはDDR3L-12800 2GB シングルチャネルです。メモリチップがマザーボード表裏に2個づつ、計4つ付いてます。ストレージはeMMC 32GBでWindows10がプリインストールされていましたがバックアップを取った後、初期化しています。

マザーボード裏面。電源関連とI/O部品が少々
改造
本機はパフォーマンスチェックする間も無く我が家流のPCに改造されるのでした(笑)
改造箇所:
・カメラとマイクを無効化(接続ケーブル撤去)
・バッテリー撤去(制御基板は残します)
・分解後内部清掃
・USB3.0 TypeAコネクタ撤去
・USB3.0側5V電源部小改造
・USB3.0接続M.2 SATA SSD変換基板内臓(2280タイプが取り付け可能)
・筐体USB3.0コネクタ部メクラ処理
・USB3.0部の筐体に追加のシールド処理
・スピーカーケーブル取り外し(コネクタ抜き)
・電源線に延長ケーブルをマザーボードに直付け(電源入力容量増量の為)
・BIOS バージョン303にアップデート
本機の欠点
・電源アダプタ容量不足
USBバスパワーを満足に供給できない
電源容量増量でUSBバスパワー問題解消
・UEFI BIOSが64Bit専用で32Bit OSがインストールできない
・Windows10再インストール中キーボードとタッチパッドが効かない
致命的(笑)。USB接続マウス、キーボード、USB2.0 HUBなどを用意しないとWindows10のクリーンインストールができません。
・eMMCのアクセス速度が遅い
セキュアブートを切り、Windows10のDefenderを無効化すると多少使えるようになります。
・液晶パネルがグレア(映り込みあり)
動作について
本機はAtom SoCを搭載することで低消費電力と小型軽量を実現していますがCore CPU搭載PCには遠く及ばないほど非力なPCです。ですが4コアあるので一般的なWEBブラウズや動画再生などは問題なく実行できます。ストレージのアクセス速度が遅いため各所で「もたつき」が発生するのは本機の仕様ということになります。ですがWindows10の設定次第ではかなり軽減できるようになります。
アンバランスなSoC
本機に搭載されるAtom x5-z8300というSoCは4コアのAtom CPUに12EUのグラフィックス、PCに必要な基本デバイスを1チップに内蔵した構成です。ですがCPU1コアの性能が低いわりにグラフィックス機能を強化したため「CPUの鈍足さでグラフィック性能が生かしきれない」製品になっているように感じます。グラフィックス機能の強化の影響がパフォーマンスだけでなく発熱に出てきます。また初期ロットのSoCではIntelが提示したリファレンス電源回路に問題があり、かなりの初期出荷製品(PC)に何かしら不具合が発生していたのも事実です。(電源設定で高パフォーマンス状態では動作させられないなど)
本機では発熱による不具合が無いかわりに付属ACアダプタの容量が低いという不具合が発生しています。ですが電源アダプタを高容量の製品に交換すれば解決できるレベルです。
OSの選択肢がない
本機のUEFI BIOSの仕様で64Bit版OSしか起動できないように細工されています。本来ならメモリやSoCのスペックから32Bit版OSの選択肢があって然りなのですが後になって同機種、同型番で搭載メモリ4GB版の同機を発売した経緯があるASUSの正気を疑うレベルの製品でもあります。
動作可能OS
・Windows10 Home 64Bit
OSインストール時にASUS掲載の本機用ドライバの一部が適用できないなど不具合も多数見受けられる。中でもチップセットドライバがインストーラーからインストールできないのはまったくもって不具合以外何者でもないように感じます。
動作不可能OS
・WindowsToGo(パフォーマンス不足で実用的ではない)
・Windows 32Bit版(MBRとUEFI起動ができない)
・RemixOS 64Bit版(メモリ不足で不具合発生)
・RemixOS 32Bit版(起動不可)
ゲームパフォーマンス
Windows7時代の2Dのゲームがほぼ動作可能です。3Dゲームに関してはAtom SoCのパフォーマンスではフレームレートが出ずに満足なプレイは難しいと思います。グラフィックス性能はけっこうがんばると思うのですがCPU性能が台無しにしているようです。ただ3D機能は使うが2Dのゲーム(フレームバッファとテクスチャを使用するゲーム)ではフレームレートを秒間30フレームに設定することで問題なく動作する製品も多いです。
Windows10インストール時の注意
本機にWindows10をインストールする際の注意と必要なものをメモします。
・USB接続のHUBと同じくキーボードとマウス、Windows10インストールUSBメモリ
上の3つが同時に動作できないとWindows10インストール時に本機内臓のキーボード、タッチパッドが動作しないためインストールに支障が出る。
・デバイスドライバはチップセットドライバとATKPackage、GPIO、TXEIを用意(ASUSのHPよりダウンロード)
それ以外をインストールするとタイミングによっては誤動作を起こしWindows10の動作に支障をきたす。
・チップセットドライバはDriverフォルダ内の各デバイスを手動でインストールする必要がある
Setupがまともに動作しない
・ATKPackageはWindowsUpdate完了後にインストールする
特定のKBが無いと言われてインストールできない