Windows11搭載PCと旧世代PCの共存を考える

更新：2021年07月09日 この記事は追記変更される場合があります

Windows11は最新のハードでなくては満足に使えない？
　Microsoftが発表した次期サービスのWindows11ですが、動作するPCのハード要件(動作させるのに必要な組み合わせ)のハードルが結構高く、不満のない動作を望むなら2022年発表されるPCにインストールした方が良いのでは？と考えています。

問題は「古い世代のPCや過去のソフトウェアなどの資産をどうするか」という問題があります。

冒頭で書いた通りWindows11世代のPCはセキュリティ機能が強化されているのはもちろんパフォーマンス的にも過去の同ランクPCよりも性能が向上しているのは言うまでもないことでしょう。

ですが私も含め「古い世代のPCで必要なソフトウェアを使用し現在活動してる」PCユーザーが結構いらっしゃることでしょう。

そしてその方々はその世代に合ったソフトウェアを選択し専用の環境を構築して活動しているという事です。

なのでその環境を破棄してまで新しいWindows11に乗り換える意義は少ないと感じます。

理由はWindows11に必要な環境と、旧世代PCに必要な環境を分けて構築し同時に運用することでこれから先も旧世代の環境が稼働を続ける限り「古い環境を捨てる必要はない」と考えます。

ならば古い環境がなぜWindows11で破棄されているのかを考えてみましょう。

Windows11がなぜ最新の環境でなくてはならないのか
　Microsoft曰く「セキュリティ重視のため最新のPC環境にシフトさせるため」だそうです。

現在のPCに使われるセキュリティー機能に比べ過去の製品に使われているソレは機能的に劣っており、また脆弱性や悪用の手法が発見されている可能性があるからです。

そしてそれらをある一定の水準まで引き上げセキュリティー機能の全体的な底上げを行うのが目的でしょう。

あとはMicrosoftもPCベンダーも半導体製造企業も「過去の製品をいつまでもサポートしたくない」という事情が垣間見えたりもします。

セキュリティ的に劣る過去製品をどうするべきか
　簡単には「インターネットから隔離」してしまえば外(インターネット)からの直接的な脅威は防げます。

あとはPCユーザーが過去製品にインストールするソフトウェアやデータに悪意ある動作をする「何か」が混入しないよう警戒し注意すればこれからもその環境は運用可能だと考えます。

以下に私が現在考えているWindows11世代PCと旧世代PCの共存の形を図にして示します。


図には最新のWindows11を搭載したPCを含む環境の「A群」と旧世代PCとデータ保存を行うNASなどで構成される「B群」とで環境を分けています。

A群が日常的にインターネットに接続する必要がある作業やオンラインゲームなどを行う環境で、B群はA群でダウンロードした画像、動画、テキスト、Office関連データなど様々な情報を保存し場合によっては閲覧や情報整理などを行う環境になります。

A群とB群は物理的・電波的(A群やインターネットに接続できないよう)に完全に隔離された環境で、双方のデータのやり取りは記憶メディアである「USBストレージ」や「メモリーカード」などで行います。

A群からB群へ渡される情報はWindows11のDefenderなどのセキュリティー機能をつかって「悪意ある動作をする物」を排除、検疫したものをB群のPCやNASへ保存する形でB群のセキュリティを確保します。

一見不便そうに見えますがWindows11をインストールしたPCに「仮想環境」を構築して旧世代の環境をエミュレートしたとしてもデータの保存や旧世代の資産はWindows11の環境と一にはできない場合があるのです。

それはMicrosoftの最大の愚行「旧世代のアプリケーションの削除と置き換え」の所為だと言えます。

これは旧世代PCと同じ環境にWindows10(未設定)やWindows11を搭載したPCを混在すると、ネットワークを介して他のPCやNASなどのストレージにある資産をユーザーの同意無しに勝手に削除・置き換えを行ってしまい、その結果旧世代の環境のソフトウェアが失われたり不具合を生じさせたりする事が「多々」発生している為です。

そういった情報事故を防ぐためにもネット環境と旧世代PC環境は「隔離」しておいた方がより安全であると私は考えています。